双眼鏡購入記2

双眼鏡選びのポイントを知ろうの巻
気軽に鳥を見るにはどのような双眼鏡がよいのでしょうか。まずはその条件を探ってみます。
倍率に関しては手持ちで鳥を見るには7倍から10倍程度が最適と、どこを見ても書いてあります。倍率が大きすぎると手ぶれのために手持ちでは使えません。これについては大きなカメラ屋さんの店頭で確かめましたが、確かに10倍だと既にしんどくて、12倍・15倍だと無理があります*1。三脚や一脚に載せるという手もありますが、手軽さが失われるので却下。ズームは暗くなるので絶対買ってはいけないそうです。口径は大きいほど集光力が大きく、明るい像が見えるようです。ただ、口径が大きいほど図体がでかくなって重くなりますから、手持ちの場合30〜40mm程度が良いそうです。見掛け視界は60度(倍率により違いますが8倍だと視野が1000m先で130m程度)、最低でも50度程度ないと狭苦しく感じるそうです。あとは最短合焦距離が短い方が、近くも見ることができて便利だとか。
伝聞で書いてある部分が多いのは、1で示した本やサイトから得た知識だからということと、そもそもこうした条件から外れる双眼鏡を自分では試して比較していないからなんですね。本当はもっといろんな双眼鏡を覗いて自分で確かめないといけません。自分で確かめずに書くなんて、まさに「良い子は真似しないでね」ですね。
さて、プリズム式の双眼鏡*2を大まかに分類すると、昔ながらの双眼鏡って形のポロプリズム型と、二つの筒がストレートなダハプリズム型に分かれます。「ポロ」は発明者であるイタリア人の名前だそうです。「ダハ Dach」とはドイツ語で「屋根」の意味ですね。プリズムの形からこう呼ばれているそうです。英語では「roof prism」ですね。でダハ型かポロ型かですが、同じような性能だとポロ型の方が安く作れるそうです。あと、独特の立体感があるようです。でもダハ型の方が形がすっきりしていて持ち歩きやすく、また防水性能なども良いらしいですね。
それから焦点合わせの方式としては、CF式という、二つの筒の真ん中にあるダイアルで両方の筒の焦点を一度に合わせる方式と、IF式という、二つの筒の焦点を別々に合わせる方式があります。鳥のように動き回るものを追う場合にはCF式の方が便利ですね。
あとは重要なのはアイレリーフ。接岸レンズ後端から目(ひとみ径のできる位置)までの距離。眼鏡をかける人(というか眼鏡をかけたまま双眼鏡を覗く人)はこのアイレリーフが15mm程度ないと辛いようです。ちなみに「ひとみ径(射出瞳径)」とは口径を倍率で割った値で、対物側から入った光が接眼レンズで側で結像する直径をいいます。←俄か知識の受け売りなのに偉そう
この他にもカタログを見ると「明るさ」とか「薄暮係数」とか、わかったようなわからんような言葉が出てきます。この辺は先に挙げた白尾元理「双眼鏡クラブ」に解説がありますです*3
(続く)


注釈

*1:カメラと同じく手ぶれ補正機能付きの双眼鏡も出ていますが、像が暗めですし値段も高いですね。

*2:そもそも双眼鏡にはプリズムで正立像を得るプリズム式と、プリズムを用いずレンズだけで正立像を得るガリレオ式があるそうです。ガリレオ式はオペラグラスなんかでよく用いられています。

*3:いずれにしても「明るさ」や「薄暮係数」は倍率と口径で決まりますので、例えば「ニコンの8x42とツァイスの8x42で実際に覗いてみてどちらが明るく見えますか?」という疑問(プリズムの形式、レンズやプリズムの材質やコーティングのされ方等々により違ってくるわけですが)に答えてくれる数字ではないんですね。ややこしい!