マスカレード!

今日は一転して遊びモード(←締切りはどうした?)で、子供を預けて映画のハシゴ。
オペラ座の怪人」はほぼミュージカルそのまま。1870年代のオペラ劇場という設定のセットにロイド=ウェッバーの音楽は合わないっすね。でも最後の劇中劇、ファントムが作った「ドン・ファン」は、リヒャルト・シュトラウス的で新鮮かもしれないな*1、などと思ってみたり。ファントムの声はどうなんでしょ。何だかかすれてて汚い。もう少し綺麗なバリトンがいいなあ*2。私が一番注目したのはマエストロ。いい味出してましたね。フルトヴェングラートスカニーニとモントゥーとおひょいさんを足して水で薄めて五で割ったような感じで。棒の動きが音楽より若干遅れ気味なのも微笑ましい。特に「マスカレード」の指揮姿*3は似あわね〜っ!最後の方では落下するシャンデリアを逃れてオーケストラ・ピットから必死で這い出してましたが、彼は無事に逃げ切ることができたのでしょうか*4
それから思ったのは、最初にオペラ座劇場の外観が映りますよね。あの間口だと、内側の映像でエントランスホールの横幅があれだけあるのは無理があるんじゃないですかね。みんなで「マスカレード!」って踊るだけの広さは確保できないような*5
ちなみに「オペラ座の怪人」で私が一番好きなのはマクシミリアン・シェルとジェーン・シーモアが出てたテレビ映画です。だいぶ筋が違うんですけどね。あ、これにもジェレミー・ケンプ出てるんだった!
次に観たのは「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12か月」。これは最初のやつを観てないのに無理やり観させられて困惑。う〜ん、何と言って良いやら。「おはよう朝日です」のレポーターを思い出してしまいました。これってイギリスの話ですよね。イギリスの負け犬(?)ってあんなポチャポチャしてて血色のいいイメージじゃないんですけど。痩せててギスギスか、肥えてても血色悪いかどっちかが相場では?(←勝手な思い込み)
さて、「ブリジット・ジョーンズ」にはヒュー・グラントが出てましたが、彼の「フォー・ウェディング」も面白い映画でした。でね、この「フォー・ウェディング」で途中で死んじゃうホモのオッサンの役(乱暴な説明だな)*6をやってたサイモン・キャロウ(サイモン・カロウ)がね、今回の「オペラ座の怪人」の屑鉄業界=スクラップト・メタルのおっちゃん*7ですよね。この人、よく見る顔だよなと思ったら「アマデウス」(確かシカネーダー役)「眺めのいい部屋」「恋に落ちたシェークスピア」なんてのにも出てたんですね。好きだなあ、こういう人が脇役で出てるのって。
そうそう、「フォー・ウェディング」にもジェレミー・ケンプ出てたんだった!
 

フォー・ウェディング [DVD]

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*1:不協和音バリバリなんで観客がざわついたりする描写は、1870年代のオペラ劇場ってのをよく表現してますな。で、いつの間にかファントムとクリスティーヌの「The Point of No Return」二重唱になってるんですよね。

*2:音楽に関しては公式ホームページでさわりを聴くことができます。ストーリーも音楽つきで追うことができて楽しいです。

*3:劇場奥に向かって上っていく階段で大勢の人が踊るわけですが、二階中央のバルコニーで細身のマエストロがぎこちなく指揮棒を振る姿が非常によろしい。

*4:見てると、シャンデリアはオーケストラ・ピット直撃ですよね。楽団員を見捨てて客席の方に這い出すマエストロの姿は泣けますねぇ。直撃は免れたとして、後に続く火災から逃げられたのでしょうか。

*5:改めてホームページのストーリー紹介の映像を見てみたら、そんなに狭くはないかも。最初の俯瞰の映像で「小さい」と思い込んでしまったのかも。

*6:原題は「フォー・ウェディングス・アンド・ア・フュネラル」でその「葬式」ってのがこのサイモン・キャロウの葬式なんですね。

*7:オペラ座の新しい経営者の、小泉首相ヘアの人。役名はアンドレでしたか。