ドン・ジョヴァンニ

 今日はドン・ジョヴァンニを。

Don Giovanni

Don Giovanni

 1955年、ケルンでの放送用録音。EMIへの正規録音の10年程前になりますね。オーケストラに比べて歌がオン気味に収録されているのは仕方ないでしょう。音割れもあるし、状態は良くありません。でもクレンペラーの指揮は妙に遅くなくて、かつ曲のニュアンスを十分に伝えるものだと思います。ベンノ・クッシェのレポレッロ、好きですねぇ、こういうの。適度におどけていて、適度に洒落ていて。それにリタ・シュトライヒのツェルリーナうまい。滅茶苦茶うまい。ルートヴィヒ・ヴェーバーの騎士長も役によくはまっています。しか〜し、主役の方々が弱いような気がします。特にタイトル・ロールのジョージ・ロンドン。声質はいいとして、色気が感じられないのでドン・ジョヴァンニじゃない!・・・やっぱりこの時代ならドン・ジョヴァンニチェザーレ・シエピだよなぁ。。。