共和制の難しさ

 タキトゥスの「年代記」は(絶対的)君主制の危うさを描写してました。読みながら何度も「当時の人たちは大変だったでしょう」と日記に書き記しました。
 時代と政治的立場の全く異なるマキァヴェリの「フィレンツェ史」を読むと、共和制・民主主義の下でも状況はあんまり変わらんかな、と。「花の都」じゃなくて「政争の都」「流血の都」ですな。ゲルフ=教皇党とギベリン=皇帝党の争い。貴族と新興勢力の争い。富裕層と中間層の葛藤と下層民との争い。新興勢力内部での主導権争い。体制が変わると反対派は追放されて(今の用語で言えば革命ですよね)、反フィレンツェの国に流れて盛り返しをはかる。その繰り返し。読む分には面白いけど、暮らすのは大変ですよ、これ。
 そういえば昔、アバロンヒル社のゲームで「マキャベリ」というマルチプレーヤー外交シミュレーションゲームがありましたっけ。