スーパーイコンタ

スプリングカメラでいこう!(笑)
時間ができたので、これまで撮った4本分ほどを改めて確認してみました。以前書いたことと重なる部分もありますが、まとめとして。

  • レンズに目立つ(写りに影響する)傷・曇りなし。
  • シャッタースピード、絞りに問題なし。
  • 蛇腹、裏蓋からの光線漏れなし。
  • ピントも問題なし。ただ、雨の日に絞り4-5.6辺りで撮ったものについては、被写界深度が小さい(浅い)のと、レンジファインダーの二重像合致が見易いとはいえないものであるのとで、ピントがどこに合ってるのか判らない写真が何枚か出てしまいました。
  • シャッタースピード低速側でも案外ぶれません。ボタンは押し辛い位置にありますが、ゆっくり押し込めばシャキという軽く小さい音とともに心地よく切れますので、ガサツな私でも手ぶれなしで撮れます。
  • 写りに関しては偉そうなことは言えません。良い感じです。色のりはもちろんフィルムや現像に左右されますが、若干濃い目に出るようです。
  • 最短撮影距離は1.2メートルくらいでしょうか。これは仕方がないですね。
  • フィルムのコマ間が重なってしまう点については、今撮っているフィルムで、ラベルシールを適当な大きさに切り、巻き始めの遮光紙の部分に貼って巻き込むのを試しています。
  • 本体にストラップ用のアイレットがついていません。おっちょこちょいの私でもこれまでカメラを取り落としたことはありません。が、腕時計を落とすくらいですから、これから落とさないという自信は全くありません。専用の革ケース(ストラップ付)を使うのが王道なのでしょうが、入手も面倒なので、三脚穴に取り付けるハンドストラップにしました。

ということで、コマ間重なり問題を除けば、あとは写真の腕だけです。実のところこれが一番の問題であって、今のところツマラナイものしか撮れてません。
もう一点、このカメラで好きなところがあります。それは、ゴテゴテと下品なロゴの類がついていないことです。被写体側から見ると、軍艦部右上正面に小さく「ZEISS IKON」のマークが彫ってあるのと、レンズカバーに「SUPER IKONTA」の文字があるだけです。しかも後者は撮影時には被写体側から見えなくなります。昔のカメラはこういうとこがいいですね。
さて、ヤフオクで露出計が付く前のモデルであるスーパーイコンタIII(SuperIkonta 531/16)が出品されていて、何周かしているのを半ば迷いながらウォッチしていたのですが、とうとう落札されたようです。このモデルには80mm/f3.5のテッサー(Opton Tessar)つきと75mm/f3.5のノバー(Novar)つきがあるらしいです。出品されていたのは後者でした。ノバーの方が評価は一寸落ちる感じかな、と思いつつも、でも今に生きる我々にとっては等価な、単に写りの違うレンズであって、価値序列はないというのが素直な捉え方でしょう*1。ただ、落札手数料やら送料やら諸々考えると、既に入手した534/16と並べるだけの魅力は見出せず、更には懐具合が非常に寂しいことになっているので、見送りました。露出計が付いてないのは逆に魅力的だったんですけど。
蛇腹という観点からは35ミリフィルムのレチナなんかにも興味は湧きます。が、35ミリなら現代のカメラの方が便利でコンパクトですから買うことはないでしょう。私にとって古い蛇腹カメラが魅力的なのは、コンパクトな中判という一点なのですから。

*1:元来「ツァイスのレンズは云々」とか「独逸のカメラは世界いち〜!」とかいった思い入れがあるわけじゃないですから。ただ、相場があるならあまりそれを飛び出るようなお金は払いたくないという守銭奴的な考えが先に立つだけでして。