ウィーン・フィル

中野雄「ウィーン・フィル 音と響きの秘密」(文春新書・2002年)
このお方は「・・・といえよう」が決り文句の大先生と組んで本を出してたんで、それだけで見向きもしてなかったんですが、ちょっと立読みして中身が面白そうだったんで買ってみました。
どこかで聞いた話が繋ぎ合わせられているだけ。話の組立てが新鮮なら救いはあったろうに、そうでもなく、結局何が言いたいのか、全体として意味不明。まあ有名な演奏家からいろんな裏話を聞きましたとさ、ってことで。
こういう系の人達の悪いところは、裏話をそのまま演奏(というか録音)の評価に結びつけちゃうことで、それが「批評」ってことにされちゃうのは世の中にとって不幸なことですな。