鳥達の春

朝、最寄の駅で電車を待っていると、シジュウカラ(雄)が一羽、ホームの蛍光灯の上や屋根の梁を一つ一つ確かめるようにしながら私の立っている頭上に近づいてきます。私はその動きをじっと目で追っていたんですが、シジュウカラ君は警戒することもなく、私の頭の上の蛍光灯から次の蛍光灯へ。夜の内に光に集まった虫を捕らえようということでしょうか。
で、少し経つと今度は向かいの電線にたぶん同じシジュウカラ君の姿が。よく見ると別に2羽います。最近ずっと持ち歩いてるトリノビットがこういう時に役に立ちます*1。見てみると、別の2羽は全体的に色が薄く、毛羽立ってポワポワした感じ。顎から胸・腹にかけての黒い縦線もグレーっぽくて細いですね。で、その内の1羽に先のシジュウカラ君が近づくと、ポワポワシジュウカラは羽根を半開きにして細かく震わせて口を開けてます。餌のおねだり?シジュウカラ君は捕ってきた虫か何かをその口に入れました。そんな動きを5分の内に2〜3回もしてましたか。
う〜ん、ポワポワシジュウカラは雌で、これが求愛給餌というやつなんでしょうか?
あるいはポワポワシジュウカラは幼鳥?いや、巣立ちの季節じゃないでしょう*2し、巣立った後に餌やりはしないでしょうから、やはり雌に餌をあげてたんでしょうね。それにしてもポワポワは2羽いましたよ?1羽の雄に2羽の雌ってアリなんでしょうか?私がもう1羽雄を見落としてただけかな。
しかしまあ人間への警戒心もかなぐり捨てて求愛のために餌を探すシジュウカラ君の涙ぐましい努力、何だか身につまされます。


往復の電車の中では田んぼをながめてシギの類を探して見ます。今日は夕暮れの田んぼの中で鳩よりひとまわりほど大きいシギとムクドリほどのシギが並んでこっちを向いていたのと目が合ったように思えて(走る電車の中からですから、目が合ったなんてのは私の思い込みなんですが)、幸せな気持ちになりました。


注釈

*1:早朝5時、誰もいないホームで小さいとはいえ双眼鏡を振り回す怪しい人影。やれやれ・・・

*2:よく知らないんですが6月頃でしょうか?