オネゲル

 ヘルベルト・フォン・カラヤンオネゲル交響曲第2番[弦楽オーケストラとトランペットのための]・交響曲第3番「典礼風」を聴いています。
 オネゲル:交響曲第2番、第3番「典礼風」
オネゲルとかミヨーの作品には興味はあったものの、何故かあまり聴いたことがありませんでした。これじゃいかん、視野を広げねば、ということで(CDの増加に厳しい家人の目を盗んで)購入。
 私の好みは第3番の方です。金管が吼える「Dies irae 怒りの日」、暖かく始まりながら寂しく暗い空間に落ちていくような「De profundis clamavi 深き淵より」、神への祈りというよりその不在に対する怒りのようなものを感じさせる「Dona nobis pacem 我等に安らぎを与えたまえ」・・・特に第2楽章のアダージョマーラーよりも強烈で印象的です。マーラーほど分裂的でなくストレートだから(といっても複音楽的で十分に複雑ですが)でしょうか。弱っている時には聴けないですね。
 フォン・カラヤンベルリン・フィルの演奏はさすがです。相当大規模な編成のはずですが、細部まで明瞭。子供がまだ寝ているためスタックスを通して聴いているせいもあるでしょう。怖いほどに様々な音が聞こえてきます。それでいて全体の荘厳でありながら妙な色気のある雰囲気が巧く描き出されていますね。一つ一つの音が背景をもって迫ってくる感じ。集中して聴くと疲れすら感じます。ん?でも色気なんか感じちゃいかんのかな?