パイド・パイパーその2

 ハワード氏はシャルトルにたどり着き、以前スキー場で知り合ったルージェロン大佐を頼ります。大佐はマジノ線に属する要塞の一つの司令官を勤めており戦乱に巻き込まれて行方不明。しかし大佐の妻子が宿を提供してくれたばかりか、大佐の知り合いでブレスト(既にドイツ軍に占領されています)の近くに住む漁師を紹介してくれるというのです。ハワード氏と子供達は鉄路でブレストを目指し、大佐の娘ニコルも同行することになります。このニコルは実はハワード氏の戦死した息子と恋仲で・・・
 といったところまで読みました。ここまで200頁。スリリングというのではないですが、先に先にと誘ってくれます。


 さて、あと150頁ほど、この小説がどういう結末を迎えるのか今のところわかりません(冒頭の「私」とハワード氏のやりとりから、ハワード氏が生きてイギリスにたどり着くだろうことだけはわかっています)し、この小説が何をどこまで描くのかわかりませんが、おそらくニコルはレジスタンス活動に加わることになるでしょう。そう思わせる人物造形がなされています。
 今のところ一つ気がかりなのが、ハワード氏一行が頼ろうとしている漁師の義父が羽振りがよく「抜け目のない男」だということ。そんな男はいち早く対独協力者になっているのではないかと。その関係で一波乱あるのではないでしょうか。
 【20060220追記:上記の二点は全て外れました。あさはかでした。20日の日記で書きます。】