遍歴3

montblanc146

 さて、無事に大学にも入学してキャンパスライフをエンジョイ!(古っ!)
 でもお勉強もしないとね。レポートだの試験だの、書く機会は減りません。私が大学生の頃は未だパソコンは一般的ではなく、レポートも手書きですから。試験は鉛筆書きは駄目でインク使用(ボールペンか万年筆)という決まりでした。答案は公文書に準じた扱いということですね。ということで万年筆、大活躍です。
 使っていたのは前述のParker 45ともう一本、Montblanc Meisterstueck 146でした。何とまたまた父親から貰ったものです。今から思えば(いやまだ生きてますけどね)私の父親は文房具フェチ・鞄フェチのケがあったようで、自分が使わないお下がりを私に与えていたんですね。このモンブラン・マイスターシュテュック146も別に入学祝いとかいう位置づけではなくて、高校3年のある日に「使うか?」という感じで渡されたように記憶しています。
 一緒に貰ったモンブランの黒インクを入れてみると、フローが良すぎて細い字が書けません(涙)注意しないと指は汚れるし筆入れは汚れるし。高校の時には細罫のノートに細かい字を書いていた私にはうまく使いこなせない万年筆でした。加えて当時の私にも流石に高そうな万年筆だとわかったので、おいそれとは使えません。パーカーみたいに失くしたら大変だし。ということで自宅に置きっぱなしで、年賀状の宛名書きには重宝したかな、ぐらいのものでした。
 これが大学に入ったら非常に都合のよろしい万年筆になりまして。ノートも先生がペラペラ喋ることを大き目の字でサラサラ走り書き。レポートも答案もそんなに小さい字を書く必要はありません。答案なんて、サラサラテケテケサラサラテケテケと短時間に多くの文字を書き連ねなければなりません。ドボドボとインクの出る私のモンブランの出番です。パーカー45と太字ボールペンを予備に持って、教養から専門まで試験を受けまくり書きまくり・・・というのは大げさですが、とにかくこのモンブランは使いに使いました。結構叩きつけるような乱暴な書き方をしていたように思いますが、変になることもありません。外観も傷だらけなんてことにはなっていません。結構大事に扱っていたのね。


 一昔前のモデルになるので、14Cの刻印のある単色のニブでして、これがインク焼けで黒ずんでしまっていますが、今でも現役で使っています。大学の頃のようにガンガンではありませんが。
 インク吸入の際にノブの動きが渋くなってきたので、丁寧に丁寧に。