天使が悪魔、かな

 ダン・ブラウン「天使と悪魔」450頁まで。残り100頁ちょっと。
 これはね、どう考えてもカメルレンゴが黒幕でしょ。CERNの所長とスイス傭兵隊の大尉がつるんで、というのを疑わせる根拠はあまりにも薄弱。質の悪い赤い鰊ですね。状況証拠は全てカメルレンゴを指してます。4人の枢機卿を誘拐させる状況を整えられる立場にあること、反物質爆弾を持ち込み隠匿できる立場にあること、前教皇を毒殺できる立場にあること、これらが重なっているのはカメルレンゴです。加えて、暗殺者に指示を出す黒幕の言葉ですが、疑問文の語順が平叙文と同じであるなど、イタリア人を思わせる部分があります。
 動機は、29日に書いた「教皇になりたい」ってのもあるけど、CERNを悪者に仕立てて科学に悪魔のイメージを着せること。前教皇はリベラルだったけど、カメルレンゴの言動は明らかに保守ですからね。前教皇を毒殺する動機としては若干弱いかもしれない。でも動機と可能性を持っているのはカメルレンゴを措いて他にないでしょう。


 あと100頁。このような予想すら覆す大ドンデンガエシが用意されていることを祈ります。