メフィストフェレス
な〜んか駄目だぁ〜 と思ったら風邪をひいてしまい、土日は動けず。まあ元々ゆっくり休むつもりではあったわけですが。
寝たり起きたりしながら聴き続けているのは・・・
- アーティスト: リーゲル(ケネス),タングルウッド祝祭合唱団,リスト,バーンスタイン(レナード),ボストン交響楽団
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1996/02/25
- メディア: CD
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この曲は3つの楽章からなっていて、それぞれがファウスト、グレートヒェン、メフィストフェレスをイメージしているそうです。第3楽章の末尾には、人間性が悪に打ち勝ったことの証でしょうか、ファウスト第2部の最後の個所をテキストとするテノールと男声合唱による終曲が付されています。
時に陰鬱で時にダイナミックな第1楽章も良いのですが、私が好きなのはこの第3楽章です。ここでのメフィストフェレスは、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」でのベックメッサーのような(あれほどにはコミカルではありませんが)生き生きとした賢しらな悪として描かれています。むか〜し昔にゲーテの「ファウスト」を読んだのを思い出します。威圧的な悪ではなくて、徹底的に人間と人間性を憎悪し愚弄し嘲笑する悪。跳躍する悪。しなやかな悪。しかし才に溺れて(且つ人間の誠実さという壁に阻まれて)最後には敗れるというのが、人間が考えた慰めであるわけです。
う〜ん、ゲーテを読み返してみる必要がありそうです。