ある種のレコード

 久々にターンテーブルを回してみた勢いで、2年前に購入して(id:makinohashira:20040906#p1)放置してあったアナログディスクをようやく聴いてみました。勢いがいるというのが悲しいですね。私が面倒くさがりで飽きっぽいのが一番の原因なんですが。
 ルネ・レイボヴィッツ指揮ロイヤル・フィルでムソルグスキー「禿山の一夜」と同じくムソルグスキーラヴェル編曲)「展覧会の絵」のカップリング(Chesky Record RC30)で「Power of Orchestra」という題が付されています。録音は1964年・ロンドンと記されているのに、コピーライト表示は1963年。何じゃそりゃ。レコード自体はもっと新しそうです。
 曲・演奏者・レーベルからして明らかに「録音で勝負」みたいなレコードで、確かにオドロオドロシイ低音や広がりのある音場感に特徴がありますね。ヴァイオリンの高音もスーっと伸びていきます。こういうのを中古で買うのは冒険です。だって盤面が駄目になってて雑音だらけだったり強奏部分が歪んでたら目も当てられません。この種のレコードでは価値は半減どころか激減です。もちろん買う時にチェックはしますが、一見大丈夫そうでもアウトという場合がありますし(見る眼がないだけか?)。
 とはいえ、このディスク、演奏も悪くはありません。叙情性の欲しい曲(「古い城」等)では些か表面的で平板だし、煌びやかであって欲しいところではトランペットがいま一つ格好良くなかったりしますが、勢いはあります。「ブィドロ」のチューバの柔らかい音色も何とも言えません。