レベッカ
おいおい、随分と間が空いちまったな。
ってことで最近読んではまった本:ダフネ・デュ=モーリアの「レベッカ」(上・下)=新潮文庫。ブックオフの100円コーナーで入手。1938年の作品。サスペンスの古典ですな。古典を侮ってはいけませんね。どうして今まで読まなかったんだろ。面白かったぁ〜っ!
第1章と第2章途中までで、何らかの破局が待ち構えていることが予想できて、それが何時どのような形で襲ってくるのか、で読ませるわけです。特に後半の持っていき方は絶妙。仮面舞踏会で第一の破局(というか、ほころび)が生じ、それを巡る主人公の心象を追うことで間をたっぷりおいて第二の破局(沈没したヨットの発見)、雨降って地固まるかと思わせて第三の破局(レベッカの従兄弟による告発)、そして最後の最後に決定的な破局(マンダレイが・・・)。そして全体を覆うレベッカの影。その体現としてのデンヴァーズ夫人。
翻訳しか読んでないわけですが、クドイ文体なんだろうな、ということが想像できます。でもそれが主人公の繊細な心の動きを写し取っている感じで非常に良いんです。堪能しました。
そういえばケン・フォレットでしたか、「レベッカへの鍵」というのがあって、これも気になっています。デュ=モーリアの「レベッカ」をモチーフにしてるはずです。ロンメル元帥なんかが出てくるんじゃなかったかな?
その前にローレンス・オリヴィエがマキシムを演じるヒッチコック監督の映画があるんですよね。これも観てない。こっちが先か。
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