最後の晩餐の作り方

 ブックオフで何となく買った文庫本、ジョン・ランチェスター「最後の晩餐の作り方」。原著は1996年、翻訳が2001年に出て、この文庫は2006年。訳者の解説を読むと、出た当初非常に話題になった本らしい。
 料理エッセイのような体裁で、ユーモアと皮肉をたっぷりきかせて芸術や人生を語りながら、一種のサスペンスでもある、不思議な小説。主人公の心の赴くままに話があちこち飛びまくるので、読むのにも一苦労。10日もかかってしまいました。焦って先を知りたくなるような類のサスペンスじゃない。かといって途中で投げてしまいたいというのではない。次から次に現れるエピソードを追っていくと、ちゃんと話の全体像が浮かび上がってくる。
 考えれば、下のアマゾンの画像でも写っている帯の宣伝文句、これってややネタバレっぽいところがあるので、読まない方がいいです。

最後の晩餐の作り方 (新潮文庫)

最後の晩餐の作り方 (新潮文庫)