ヒュルトゲン・ヴァルト
二、三日前からこんな本を読んでいます。
The Battle of Hurtgen Forest (Spellmount Siegfried Line)
- 作者: Charles Whiting
- 出版社/メーカー: Spellmount Publishers Ltd
- 発売日: 2007/07/01
- メディア: ペーパーバック
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で、何かの拍子に思い出して、アマゾンで検索して買ってみたのがこの本です。
著者のホワイティングはこの戦いとベトナム戦争との類似性を指摘しています。装甲部隊の効果的な運用を妨げる深い森林。待ち伏せやブービートラップ。僅かな土地を巡る血みどろの白兵戦。そして、現場感覚から隔絶してしまった戦争指導。著者はアイゼンハワーと米軍指揮官達に厳しい非難を浴びせます。執拗過ぎるほどに。・・・著者の紹介を見てみると、やっぱり、イギリスの人ですね。
戦史の本としては「情感過多」型の本で、この戦いの苛烈さは伝わってくるのですが、例えば数次にわたる米軍の攻勢において、どのような部隊が投入されて、それぞれ目標が何処だったのかといった、基本的な事実に関する整理は行われていないので、私のような「とりあえず全体像を知りたい」という読者にとっては読みやすい本ではありません。興味深く読み進められる本ではあるのですが。ちょうど半藤一利『ノモンハンの夏』みたいな感じですね。