010モーツァルト第31番

 今日は続けてもう1曲。諸井誠『交響曲名曲名盤100』の都合10曲目は、モーツァルト交響曲第31番(KV 297)「パリ」です。パリでの演奏会のためにパリで作曲されたから、パリ。クラリネット入りで、ゴージャス。それにしてもパリかぁ。何となく胡散臭いなぁ。パリといえば「上沼恵美子」又は「パリー木下」(懐かしい・・・)かなぁ。う〜ん。
 そんな馬鹿馬鹿しいお話はさておき。


 手持ちは4枚。

  1. カール・ベームベルリン・フィル(DG・1968年録音):1987年発売の3枚組
  2. ヨーゼフ・クリップス/コンセルトヘボウ(Decca・1972年録音):第38番とカップリングのPentatoneレーベルSACD
  3. カール・ベームウィーン・フィル(DG・1978年録音):DVD3枚組
  4. ハンス・グラーフ/ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団(Capriccio・1989年録音):13枚組の全集

 『名曲名盤100』お薦めのクリップス盤がかろうじて入っています。分厚く柔らかい響き、ホールトーンもたっぷり入った、本当にゴージャスな録音です。これぞ「コンセルトヘボウの音」かな。雅やかで浮き世の労苦を忘れさせてくれそう。3楽章制の終楽章は当時のパリの聴衆に特に大受けだったそうです。確かに、人の心をくすぐるような何かを備えた音楽ですね。クリップスの棒は颯爽として、かつ慌てず騒がず、素晴らしい。
 常に聴くにはベーム盤のような朴訥な演奏が良さそうな気もします。でも、たまにはクリップス盤のような豪華料理を味わってみないと。


 そういえば、シェトレ『舞台裏の神々』の二大からかわれ巨頭が、カール・ベーム(吝嗇)のヨーゼフ・クリップス(頼りない)です。でも、楽屋話は楽屋話。結果を残せるというのは凄いことです。


 私の聴いているのはSACDハイブリッドのこれ。

Syms 31/38

Syms 31/38

 最近ではクリップスモーツァルト交響曲録音集成も出ています。
Symphonies (Coll)

Symphonies (Coll)