シノーポリのブルックナー

 もう3ヶ月ほど前になりますが、CD屋さんの夏のバーゲンコーナーで、シノーポリ指揮シュターツカペレ・ドレスデンブルックナー交響曲第5番(輸入盤)があったので、どんなんだろうと思い買ってみました。さらにその近くの、営業しているのかしていないのか判らないような態の小さいCD屋さん(というより「レコード屋さん」という方が語感として似合う)で同じく交響曲第7番(国内盤)が埋もれていたのでこちらも購入。
 ジュゼッペ・シノーポリ氏は存命中は何かと話題の多かった指揮者だったような。精神医学の知識を背景とした楽曲分析が独特で云々。一世を風靡した浅田彰氏が絶賛していたとか。
 でも、例えばフィルハーモニアを振ったマーラー交響曲全集を聴くと、別に極端にエキセントリックな解釈がされているわけではなく、むしろ叙情性と構築性のバランスがとれた良い演奏なんじゃないかな、と。だから期待はずれみたいに見られて批判されたりしたのかな?よくわからん。


 このブルックナーでも印象は同じ。対位法的な面よりも横の流れを意識した演奏のように感じますが、やや構図の歪んだ感じの立体感を備えていて、特に第5番なんか、それはそれで楽しいのでして。こういうの許せないという人は絶対に許せないんだろうなぁ。私は本当に歳とともに音楽の聴き方が緩くなってきてしまって・・・。さすがにウーヴェ・ムント指揮の京都市交響楽団のCDなんてのは悪夢の体験でありましたが。
 シノーポリ/SKDは第8番とか第9番なんかも録音しているようなので、聴いてみたいところです。ずっと廃盤になったままってことは、世間様の評価では駄目駄目盤ってことなのかもしれないけど。


 あ、第7番はアマゾンにあった、と思ったら21,000円?
 (゚∇゚ ;)

ブルックナー:交響曲第7番

ブルックナー:交響曲第7番