The Historian その8

 The Historian
 さて、コストヴァの「ヒストリアン」です。この本、全部で79章とそのあとにエピローグがあって、私の持っているバックベイのペーパーバックだと816頁あります。平日の電車の中でコツコツと読み進んで、今朝ようやく71章の終わり(709頁)に到達。


 1954年の「私」の父とヘレンのロッシ捜し=ドラキュラの真の墓所捜し:ヘレンの母から手に入れた1930年のロッシの手紙を読んで(ルーマニアでのロッシの行動が明らかに)、ブダペシュトからイスタンブールに戻って(ゲザ・ヨーゼフの素性も明らかに)、情報を整理して(1477年にスナゴフからコンスタンティノープルに来た巡礼グループの動きが怪しい)、ボラ教授の秘密が明らかになって(奇想天外)、何故かブルガリアに入国できて(「私」の父はアメリカ人でっせ)、アントン・ストイチェフ博士に会って(この人もドラゴンの本を所持)、田舎の修道院巡りをして(共産党のお目付け役ラノフ氏が付属)、ヘレンが吸血鬼に噛まれて(通算二度目)・・・・・・そしてついにロッシ教授を発見か?状況はシンプルかつ不可解!どういうことやねん!
 他方1970年代の「私」は、ヒュー・ジェイムズの弟子であるイギリス人青年バーレーと共に、「私」の父を追って東ピレネー。ペルピニャンを経てサン・マシュー修道院のあるレ・バンへ。第7章で「私」が父と共に訪れている町ですね。ホテルの部屋に残された父の荷物の中には、ヘレンから「私」に宛てられた絵葉書の束が。1962年から64年あたりのもののようです。


 あと100頁でどうまとまりがつくのか、見当がつきません。それだけに面白い!